「2009 IDA Spring Meeting」開催

 ●2009年4月12日「2009 IDA Spring Meeting」開催         
 
国際デンタルアカデミー主催「2009 IDA Spring Meeting」にて「マネジメントセミナー」を実施いたしました。今回のセミナーは、「歯科医院の資金戦略」、「成功ケースから学ぶ、経営戦略立案に使うマーケティングフレームの実践活用」をテーマに講演いたしました。

<歯科医院の資金戦略>

  資金戦略といたしまして、事業を行う上で大切な‘お金’の話をさせていた だきました。資金戦略とは、事業を継続するための資金が「いつ」「どれだ け」必要なのかを把握し、「どのようにして」その資金を調達するかを計画的に行う戦略です。
 
資金が必要となるタイミングは、材料や備品の購入・人件費の支払いなど の通常必要となる運転資金と、院内の改装・機械の新規導入などの突発的に必要となる非運転資金が考えられます。ではこのように必要となる資金をどのように調達すればよいのでしょうか。一番望ましいのは、今まで事業を行ってきたことにより蓄積(内部留保)された利益から資金を調達する方法です。しかし、突発的に必要となる資金を内部留保された利益から調達することは非常に困難です。そのため、そのような時の資金調達の手段として金融機関からの借入があります。しかし、金融機関から資金を調達するには上手に交渉することが必要となります。
 
交渉において金融機関が重視する、使途・財源・保全を具体的な内容で、交渉において金融機関が重視する、使途・財源・保全を具体的な内容で、どのような理由でいくら必要か、どのように返済するのか、万が一返済できない場合に代わりとなる担保があるのかということを説明できれば、交渉はスムーズに進みます。また、返済期間・利率も交渉によって変わってきますし、金融に関する専門用語などを用いて、金融に対する知識があることを認識させ、少しでも対等な力関係を構築することも可能となります。 
昨今、個人事業主に対して金融機関からの借入が大変難しい状況となっています。そのため、金融機関との交渉力が今後の事業継続におい大変重要となっていますので、財務資料なども活用して少しでも有利に交渉を進めて下さい。

                     
               

 

<成功ケースから学ぶ、経営戦略立案に使うマーケティングフレームの実践活用>  

  5名1チームでグループディスカッションという形式を取り行いました。実際に成功している歯科医院を例に挙げて、なぜ成功しているのかを分析しました。分析する際に、SWOT分析・3C・4Pを用いました。 
 
SWOT分析とは、企業の経営戦略立案を行う際によく使われるツールのひとつで、その企業の持つ強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、また企業を取り巻く環境に潜んでいる機会(Opportunities)、脅威(Threats)を全体的に確認・評価する方法です。企業に関する内部的要素や外部的要素を4つに分類することで、その企業の問題点を整理し、解決策を見つけやすくすることができます。  
 
普段使わないような専門用語でしたが、先生方は熱心にその歯科医院の強み・弱みを分析されていました。今回のセミナーに参加者されたほとんどの方がSWOT 分析を行うのは初めてで、とても難しかったという感想が多く聞かれましたが、ディスカッション後の全グループの発表では、どのグループも非常に鋭い分析をされ、先生方も事例に挙がっている歯科医院の強み・弱みを考えてく中で、自身の医院を違った角度から見ることが出来たとの意見や自身の医院についても分析をしたいとの感想を述べられていました。  
 
普段では、なかなか自身の医院について真剣に考える機会も少ないと思いますので、大変良いきっかけになったと思います。